D弁護士の探究

よりよい助言者になるために

リスク回避的な弁護士業界からの脱却

企業法務弁護士の端くれとして感じているのが、この業界がすごくリスクを嫌うということ。

回答は曖昧。リスクは端から言う。不利益を伝えるときはメールなど証拠を残し、利益を伝えるときは口頭で言う。依頼者の不利益の可能性は過大に伝え、利益の可能性は少なめに伝える。

こんな弁護士がそこらじゅうにいる。

 

そりゃ、確かに、後から「大丈夫って言ったじゃないか!」と言われるのは怖い。懲戒請求の相手をするのは面倒くさいし、そもそもせっかく自分の身を安定させてくれる顧問先を怒らせたくない。

それはわかる。でもそのことが社会的効用を下げてはいないか。

 

このブログでは、企業と顧問弁護士との間に、どのような構造的な利益相反があるか、その中で弁護士はどのようなリスクを取るべきなのか、あるいは取っていくことができるかについて考察していきたいと思う。

 

よりよい助言者となるために。